ホホバオイル
ホホバオイル
「ホホバオイル」とは、栽培されたホホバの木から、丁寧に手摘みした種子(実)をそのまま低温圧搾した100%天然ホホバオイルです。
高い保湿力で、化粧品やスキンケア製品に幅広く使用されます。
植物オイルの中でも、スィートアーモンドオイル、オリーブオイルと並び、主要な3種のキャリアオイルとしても有名です。
ワックスエステル
ホホバオイルは名前こそ「オイル(油脂)」と呼ばれますが、正確には「ワックス(蝋)」で、「ワックスエステル」と呼ばれている成分です。
この「ワックスエステル」は私たちの肌の角質層にも20%〜30%含まれている保湿成分で、肌の弾力や潤いを保つ役割があります。
ホホバオイルは、この人間の肌と同じ成分の「ワックスエステル」を約97%も含んだ(ある研究機関が35万種類の植物を調査した中でも飛び抜けて高い含有量だったそうです)貴重な植物です。
直接肌に使用してもアレルギー等の症状が極めて起きにくいという特長があり、敏感肌やオイリー肌、アトピー性皮膚炎など様々なスキントラブルを持つ方も含めて、すべての肌質に対応でき、
赤ちゃんからお年寄りまで安心してご使用いただけます。
ホホバオイルの安全性
ホホバオイルの安全性は、皮膚科のヤケド治療やアトピー性皮膚炎の保湿など医療機関でも使われていることで判ります。
ドクターやナースが、消毒液から肌を保護するためにも、このホホバオイルが使用されています。
産婦人科では、アロマセラピーと妊娠線の予防と乾燥肌に使用されているという事です。
さらには、人工心臓の潤滑油としてもホホバオイルが使用されているほど人の身体と相性が良いのです。
肌のターンオーバーを助ける
私たちの肌の角質層にも含まれている、ホホバオイルの「ワックスエステル」は皮脂に極めて近いため、肌へのなじみが大変よく浸透性が格段に優れ、肌に不足した「ワックスエステル」を補充して極めて優れた保湿効果を実現し、
肌を最高のコンディションに整えてくれます。
ワックスだから、さらっとしていてオイルのようなベトつきがありません。
ホホバオイルは肌の保護膜となり水分を守るだけでなく、皮脂の過剰分泌も抑える優れたバランス調整作用を持っています。
この働きは数ある天然オイルの中でもホホバオイルだけが持つ機能で、このため皮脂が不足している乾燥肌の方、そしてそれとは逆に皮脂が多いオイリースキンの方の両方で活用できるのです。
また、皮膚の角質化や乾燥化を防ぐビタミンA、皮膚や髪などの再生を促進するビタミンD、血流を促したりシミやしわを予防するビタミンE、ミネラル、アミノ酸など天然の栄養素が豊富に含まれ、
塗るビタミンとも呼ばれており優れたエイジング効果も期待できます。
ホホバオイルは皮膚の角質硬化や乾燥を防ぎ、肌を柔らかくきめ細やかにします。
健康の肌は、角質が自然に剥けて生まれ変わっていく「ターンオーバー(肌の生まれ変わり)」が正常に行われています。
しかし20歳を過ぎてくると「ワックスエステル」がだんだん減少し、角質層は生まれ変わることができず、逆に古い角質がどんどん蓄積されて、年齢と共に硬く厚くなっていきます。
その肌(角質層)にいくら高級な美容液を入れ込もうとしても、肌の受け入れ態勢が整っていないため、有効成分が角質層をとおって肌の奥へ届かず、思ったような肌の変化を実感できない結果となります。
ホホバオイルに含まれるビタミン群は、皮膚細胞の再生を促し、新しい細胞が古い細胞を押し上げ肌を再生する、健康な肌が本来持っている力である「ターンオーバー」を正常にします。
ホホバオイルは鉱物油と異なり、皮膚呼吸を妨げず逆に促進します。また「ワックスエステル」の働きで肌の水分が安定しています。このことも「ターンオーバー」の働きを助けてくれます。
「ターンオーバー」が促進され肌の生まれ変わりが正常化すると、肌の表面に蓄積された「くすみ」の原因が自然に剥がれ落ちやすくなるため、肌の透明感がアップします。
また天然ビタミンEの含有量も大変多く、肌の血流を促し「しわ」「たるみ」を防ぐと共にメラニン色素の生成と排出のバランスが保たれ「シミ」「くすみ」を防ぐなど、様々な肌トラブルへ働きかけることが可能です。
(ちなみに鉱物油は乾燥や「くすみ」の原因となります)
効果的なクレンジング
肌に含まれる「ワックスエステル」という成分は、外界からの異物の進入を防ぐバリア機能を備えています。
しかし年齢と共に「ワックスエステル」が減少すると、逆に余分な皮脂をためる事で雑菌が繁殖してニキビや吹き出物の原因になります。
ホホバオイルで「ワックスエステル」を補うことも大切ですが、その前にホホバオイルでクレンジングをして、繁殖した雑菌を落とすことも大変効果的です。
一日中メイクをしたままであったり、汗や皮脂で汚れたまま長時間放置していると、洗顔で汚れを完全に落とすことはできません。
メイクや皮脂などの油分は同じ部類のオイルを使う事により分解しやすくなります。
だからクレンジング化粧品全般はオイルベースの物が大半なのです。その中でもホホバオイルは分子構造が小さく浸透力に優れ、汚れやメイクをしっかり落とすだけでなく、肌の「ターンオーバー」を促します。
マッサージしていると肌がやわらかくなってくるのを感じます。
強力なクレンジング剤ほど肌を乾燥させるのですが、ホホバ油は逆に保湿をしてくれるので、「しわ」になりやすい目元のクレンジングは特に効果的です。
また、ホホバオイルの持つ「反バクテリア作用」は黄色ブドウ球菌などのバクテリアが原因といわれているアトピーのケアに使われるほか、アクネ菌などが主な原因と言われているニキビケアにおいても多くの役割を果たします。
ホホバオイルはクレンジングで皮脂や汚れなどの原因を除去するほか、反バクテリア作用や皮脂の過剰分泌を抑制する機能があり、さらに皮膚を再生する「ターンオーバー」で出来てしまったニキビ跡の改善なども含め、
あらゆるトラブルを予防し健康的な肌に導きます。
日焼けケアや頭皮のケア
ホホバオイルは酸化しにくい「ワックスエステル」なのでオイル焼けせず、日中でも日焼けケアなどに安心して使うことができます。
抗酸化作用があるビタミンEを多く含み、紫外線による肌の酸化から守ってくれます。
肌の酸化から守られることは、日焼け後に起こる乾燥肌やシミ、しわ、炎症によって起こる吹き出物などのトラブルを防ぐのにも役立ちます。
そして保湿性に優れているため肌の水分不足を改善します。
水分を欲している肌に十分な水分補給をすることで日焼けによる痛みやほてりから素早く解放されます。
UVカットの技術(紫外線のカット率は一般に95%〜99%)は現在、紫外線吸収剤(メトキシケイヒ酸オクチルなど)を配合し紫外線を熱エネルギーに変換してしまうか、
金属粉末(酸化チタンや酸化亜鉛)を紫外線散乱剤として配合し乱反射させるか、2つの方法しかありませんが、どちらも私たちの肌に良いといえるものではありません。
ホホバオイルはオイル焼けしませんので吸収剤、散乱剤の下地として塗ることで肌を保護できます。
またステアリン酸、アラキン酸を含み軽い日焼け止め効果(SPF値を3〜5で紫外線のカット率80%とした記事がありました)があるといわれており、下地に塗ることで日焼け防止効果が長くなる事も考えられます。
ホホバオイルを髪になじませると、潤いのバリアで紫外線や乾燥などの外的刺激から髪を守ってくれます。
さらに、洗髪前に頭皮になじませてマッサージすれば、毛穴につまった老廃物を浮かせて除去しやすくなります。
頭皮の新陳代謝を促進する効果もあるので、フケやかゆみの発生をおさえたり抜け毛を予防も期待でき、健やかな頭皮環境を保つことに役立ちます。
酸化しないということ
スキンケアやヘアケアなど日常生活で広く活用できるのがホホバオイルの魅力ですが、もう一つ大きな特徴があります。
それはホホバオイルの実に97%を占める成分である「ワックスエステル」は化学的に優れて安定しており酸化や変質しにくいため、肌に極めて安全だということです。
ホホバオイルの酸化安定性は、70℃以上の高温で4日間熱し続けても品質変化がなかったという実験結果があるほどです。
ホホバオイルの主成分が「ワックスエステル」であり非飽和脂肪酸が少ないことに起因するといわれています。
腐敗しないということは、アトピーや肌荒れなどのアレルギー源となりえる防腐剤や酸化防止剤などの石油系添加物が一切必要ないということで、それでも長期保存が可能です。
ホホバオイルのように本当に何も添加しない100%ピュアな原料は大変貴重で、また安心であることはいうまでもありません。
成分が安定していることにより、オイルが作られたた時のままの高い品質が長期間に渡って保たれるので、いつでも安心して使う事ができるのです。
ホホバオイルの酸化速度は極めて遅く、スキンケアとして利用されたときは、皮膚の酸化防止に役立ちます。
腐敗しない、抗酸化作用が高いという特徴は、肌の保湿、肌荒れだけでなくエイジングケアも期待できます。なぜなら老化とは細胞の酸化、なのです。
また、ホホバオイルは5度前後で凝固してしまう特徴がありますが、もちろんこうした凝固・溶解を経てもホホバオイルの品質には全く影響を与えません。
環境に寄与するホホバの木
ホホバの木は乾燥した空気に加え、強烈な紫外線といった極めて過酷な環境の砂漠地帯で100〜200年生き続ける生命力にあふれた植物です。
乾いた大地で生き抜くため「ワックスエステル」という特有の成分を作り出し、木や葉の表面から貴重な水分が放出されるのを防ぎます。
種子にはその「ワックスエステル」が豊富に含まれています。
この多量の「ワックスエステル」が、乾燥に強い、また氷点下の低温や45℃の高温にも耐え、広い範囲の環境に適応して生育することができる、という特質を生みだしています。
現在、砂漠化は中央アジア、中国、アフリカ、アメリカなどで深刻な環境問題です。
昨今、砂漠の緑地化のためにホホバの栽培を行う国が増えてきています。
ホホバという植物は年間降水量20mm 以下の乾燥した大地にでも生育します。
その特徴を生かして、砂漠を緑地へと変えます。
また、炭素同化作用により吸収する二酸化炭素の量は他の植物より遙かに多く、ホホバオイル100mlを使用する事で、大気から約48gの二酸化炭素を削減するといわれています。
また、ホホバオイルがバイオ燃料になるという研究も進められているそうです。
ホホバオイルの用途が増えて、それに伴い栽培面積が増えれば、また少し砂漠の緑地化ができるのだと思います。
私たちムートンサステナブルは人にやさしい製品を紹介することを通して、持続可能な自然環境を考えるきっかけになりたいと考えています。